在留資格「留学」は、日本の大学や専門学校、日本語教育機関などで教育を受けるための在留資格です。この記事では、対象となる学校、在留期間、許可の要件、アルバイトのルール、卒業後の進路、家族の帯同について、2026年10月時点の制度をもとにわかりやすく解説します。
在留資格「留学」とは
「留学」は、出入国管理及び難民認定法(入管法)の別表第一の四の表に定められた在留資格で、日本の教育機関で教育を受ける活動が対象です。学ぶことが目的の在留資格なので、そのままでは働くことはできません。アルバイトをするには、別に「資格外活動許可」が必要です(後で説明します)。
対象となる教育機関
出入国在留管理庁の案内では、次のような教育機関で教育を受ける活動が「留学」の対象とされています。
| 区分 | 主な教育機関 |
|---|---|
| 大学など | 大学、大学院、短期大学、高等専門学校、大学に準ずる機関 |
| 専門学校など | 専修学校(専門課程など)、各種学校、これらに準ずる機関 |
| 日本語教育機関 | 告示日本語教育機関、認定日本語教育機関(いわゆる日本語学校など) |
| 高校・中学・小学校 | 高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)、特別支援学校の高等部、中学校、小学校など |
認定日本語教育機関制度(2024年4月から)
2024年(令和6年)4月1日に「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律」が施行され、文部科学大臣が一定の要件を満たす日本語教育機関を認定する制度が始まりました。
- これまで法務省の告示で定められていた日本語教育機関(告示日本語教育機関)は、2029年(令和11年)3月31日までに文部科学大臣の認定を受ける必要があります。
- 大学の別科や専門学校などで専ら日本語教育を受ける場合も、その機関が告示日本語教育機関または認定日本語教育機関(留学のための課程)であることが求められます。
日本語学校への入学を考えている方は、学校が認定または告示を受けているかを事前に確認しましょう。
在留期間
「留学」の在留期間は、法務大臣が個々に指定する期間(4年3か月を超えない範囲)です。学校の修業年限や在籍状況などをもとに決められます。卒業までに在留期間が切れる場合は、在留期間更新許可申請が必要です。
許可の主な要件
「留学」の許可を受けるには、上陸基準省令で定められた基準に適合することが必要です。主な内容は次のとおりです。
① 教育機関に入学・在籍すること
対象となる教育機関に入学して、教育を受けることが前提です。研究生や聴講生として学ぶ場合は、追加の条件があります。また、教育機関には、留学生の出席状況や学習状況などを適正に管理する体制が求められます。
② 学費・生活費を支弁する能力があること
日本に在留する期間中の生活費(学費を含む)を支弁する十分な資産、奨学金その他の手段があることが必要です。本人の預金のほか、本国の家族や日本にいる親族などが費用を負担する(経費支弁者になる)場合もあります。審査では、経費支弁者の収入や預金の状況、資金がどのように形成されたかが確認されることがあります。
③ 日本語能力など
学校の種類によって、日本語能力に関する基準があります。
- 専修学校・各種学校(日本語教育以外を学ぶ場合):告示日本語教育機関または認定日本語教育機関で1年以上日本語教育を受けた、専修学校等で教育を受けるのに足りる日本語能力を試験で証明された、または日本の学校(幼稚園を除く)で1年以上教育を受けた、のいずれかに当たることが必要です。
- 高等学校:原則として20歳以下で、1年以上の日本語教育または日本語による教育を受けていることが必要です。
- 専門学校などでは、高等教育を受けるのに足りる日本語能力(おおむね日本語能力試験N2相当が目安)が確認されます。
大学などでは、学校が入学選考で語学力を確認しています。英語で学ぶ課程もあります。
アルバイトは資格外活動許可が必要
留学生がアルバイトをするには、資格外活動許可を受ける必要があります。留学生の場合、次のような包括許可が一般的です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 働ける時間 | 1週28時間以内 |
| 長期休業期間中 | 学校の夏休みなどの長期休業期間は 1日8時間以内 |
| 働けない場所 | 風俗営業などが営まれている営業所(パチンコ店、キャバクラなど) |
| 申請の時期 | 新規入国時に空港などの出入国港で申請できる(在留期間「3月」の場合を除く)。入国後は地方出入国在留管理官署で申請 |
時間を超えて働くと、在留資格の更新や卒業後の在留資格変更に大きく影響するおそれがあります。複数のアルバイトをかけ持ちしている場合は、すべての勤務先の合計で28時間以内にする必要があります。企業の人事担当の方も、留学生を雇うときは在留カードと資格外活動許可を必ず確認してください。詳しくは資格外活動許可の記事をご覧ください。
卒業後に日本で働く場合
就職先が決まったとき
卒業後に日本の会社に就職する場合は、仕事の内容に合った就労系の在留資格へ変更します。多くの方は、大学や専門学校で学んだ内容を生かす在留資格「技術・人文知識・国際業務」へ変更します。学んだ専門と仕事の内容に関連があることなどが審査されます。詳しくは技術・人文知識・国際業務の記事をご覧ください。
卒業までに就職先が決まらないとき
大学や専修学校の専攻科を卒業した方、専修学校の専門課程を「専門士」の称号を得て卒業した方は、在留状況に問題がなく、卒業した学校の推薦があるなどの場合に、就職活動を続けるための在留資格「特定活動」への変更が認められます。
- 在留期間は6か月で、1回の更新が認められます(卒業後、最長1年)
- 資格外活動許可を受ければ、週28時間以内のアルバイトができます
- 地方公共団体の就職支援事業の対象者になれば、さらに1年滞在できる場合があります
家族の帯同(家族滞在)
留学生の配偶者や子は、在留資格「家族滞在」で日本に滞在できる場合があります。ただし、扶養する留学生が大学・大学院、高等専門学校、専修学校の専門課程などで教育を受けている場合に限られます。日本語教育機関や高校で学ぶ留学生の家族は、「家族滞在」の対象になりません。
また、扶養する留学生に家族を扶養する能力があるかも審査されます。詳しくは家族の呼び寄せの記事をご覧ください。
当事務所の料金・関連ページ
「留学」の申請手続の流れは留学の申請手続の記事で解説しています。当事務所のサポート内容は業務案内(留学)を、報酬額は留学の料金をご覧ください。在留手続の手数料については在留手続の手数料改定のコラムをご確認ください。
ご相談は行政書士うえすぎ事務所へ
行政書士うえすぎ事務所(東京都羽村市・JR小作駅徒歩4分)では、在留資格の申請について初回60分無料でご相談をお受けしています。来所・お電話・オンライン(全国対応)でご相談いただけます。日本語・英語で対応いたします。
お問い合わせはお電話(042-508-3411)、LINE、お問い合わせフォームからどうぞ。
※この記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。個別の事情により必要な書類や審査のポイントは異なります。最新の情報は出入国在留管理庁「在留資格『留学』」でご確認ください。
