日本で暮らしている方が、海外に住む配偶者やお子さんを日本に呼びたいときは、家族の方に合う在留資格を取得する必要があります。どの在留資格になるかは、呼ぶ人(日本にいる方)が日本人か、どの在留資格を持っているかで決まります。この記事では、呼ぶ人の在留資格別に家族が取得する在留資格を整理し、手続きの流れと注意点を解説します。
呼ぶ人の在留資格別・家族が取得する在留資格
まずは早見表で全体を確認しましょう。
| 呼ぶ人(日本にいる方) | 配偶者 | 子 |
|---|---|---|
| 日本人 | 日本人の配偶者等 | 日本人の配偶者等(日本人の実子・特別養子)/定住者(6歳未満の養子など) |
| 永住者・特別永住者 | 永住者の配偶者等 | 定住者(告示。海外で生まれた未成年・未婚の実子など) |
| 定住者 | 定住者など(呼ぶ人の事情により個別に確認) | 定住者(告示。未成年・未婚の実子など) |
| 就労系の在留資格(技術・人文知識・国際業務、経営・管理、技能、特定技能2号など) | 家族滞在 | 家族滞在 |
| 高度専門職 | 家族滞在(配偶者は一定の就労も可能な優遇あり) | 家族滞在 |
| 留学 | 家族滞在 | 家族滞在 |
※「家族滞在」の対象は、呼ぶ人に扶養を受ける配偶者と子です。特定技能1号や技能実習の方は、原則として家族滞在で家族を呼ぶことはできません。また、日本語教育機関(日本語学校)の留学生は、家族滞在による呼び寄せの対象になりません。
日本人・永住者が呼ぶ場合
日本人の家族
日本人の夫・妻、日本人の実子、特別養子は、在留資格「日本人の配偶者等」の対象です。在留期間は5年・3年・1年・6月のいずれかです。結婚の場合は、婚姻が法律上成立していることに加えて、実際に夫婦として生活する実体があるかが審査されます。詳しくは日本人の配偶者等の要件をご覧ください。
永住者・特別永住者の家族
永住者・特別永住者の配偶者は「永住者の配偶者等」の対象です。注意したいのは子どもです。「永住者の配偶者等」の対象になる子は、日本で生まれ、その後引き続き日本に住んでいる子に限られます。海外で生まれた子や海外に住んでいる子を呼ぶ場合は、原則として「定住者」(告示)を検討します。詳しくは永住者の配偶者等の要件をご覧ください。
子どもを呼ぶ場合の「定住者」(告示)
法務大臣があらかじめ告示で定めた地位に当たる方は、在留資格「定住者」で入国できます。子どもに関係する主なものは次のとおりです。
- 日本人・永住者・定住者・特別永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等の方に扶養を受けて生活する、未成年で未婚の実子(再婚相手の連れ子を含む場合があります)
- 日本人・永住者・定住者・特別永住者の方に扶養を受けて生活する、6歳未満の養子
2022年4月1日から、この「未成年」は18歳未満に変わりました。そのため、18歳以上の方は「未成年・未婚の実子」として新たに「定住者」で入国することはできません。お子さんの年齢が近い場合は、早めに準備を始めることをおすすめします。詳しくは定住者の要件をご覧ください。
就労系の在留資格・留学の方が呼ぶ場合(家族滞在)
「技術・人文知識・国際業務」などの就労系の在留資格や「留学」の方が、扶養する配偶者や子を呼ぶ場合は、在留資格「家族滞在」になります。在留期間は法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)です。
- 対象は「配偶者」と「子」です。親や兄弟姉妹は対象外です
- 配偶者は法律上の婚姻をしていることが必要です(内縁や婚約者は対象外)
- 扶養を受けることが前提です。子の年齢に上限はありませんが、成人して自立している子は扶養を受けているとはいえない場合があります
家族滞在の方の就労
「家族滞在」は働くための在留資格ではありません。アルバイトをするときは、事前に資格外活動許可を受ける必要があります。一般的な包括許可の場合、1週について28時間以内の範囲で働くことができます(風俗営業関係の仕事は不可)。フルタイムで働く場合は、就労系の在留資格への変更が必要です。詳しくは資格外活動許可の解説をご覧ください。
高度専門職の方の特例(親・家事使用人)
「高度専門職」の方には、家族に関する優遇措置があります。
- 配偶者の就労:学歴・職歴の要件を満たさなくても、就労系の在留資格に当たる活動ができます
- 親の帯同:7歳未満の子を養育する場合や、妊娠中の配偶者などの介助をする場合で、世帯年収が800万円以上、高度専門職の方と同居するなどの条件を満たすと、本人または配偶者の親(どちらか一方の親)を「特定活動」で呼ぶことができます
- 家事使用人の帯同:世帯年収1,000万円以上などの条件を満たすと、家事使用人を帯同できる場合があります
親を呼びたい場合(老親扶養)
「年をとった親を日本に呼んで一緒に暮らしたい」というご相談は多くあります。しかし、出入国在留管理庁は「外国人の親であることを理由として付与される在留資格はありません」と案内しています(高度専門職の優遇措置などを除く)。
本国に面倒を見る親族がいない、高齢や病気で一人で生活できない、日本の子に十分な扶養能力があるなど、特別な事情がある場合に、「特定活動」(告示外)として個別に判断されることがあります。ただし、これは法律や告示で決められた制度ではなく、許可のハードルは非常に高いとお考えください。まずは短期滞在での訪問を検討し、長期の滞在を希望する場合は、事情を整理したうえで専門家にご相談ください。
呼び寄せの手続きの流れ
海外にいる家族を呼ぶときは、一般に次の流れで進みます。
- 日本にいる家族(代理人)が、住所地を管轄する地方出入国在留管理官署に在留資格認定証明書交付申請をする(行政書士による申請取次も可能。手数料はかかりません)
- 審査(標準処理期間は1か月〜3か月)
- 在留資格認定証明書が交付される(紙またはメールによる電子交付)
- 証明書を海外の家族に送る(電子の場合はメールを転送)
- 家族が現地の日本大使館・総領事館で査証を申請する
- 証明書の交付日から3か月以内に日本に入国し、空港で在留カードを受け取る
在留資格認定証明書の有効期間は3か月です。期限を過ぎると効力を失うため、査証の申請と渡航の予定は早めに立てましょう。
経費支弁能力(生活費を払えるか)
審査では、日本で家族が生活していけるかが確認されます。呼ぶ人の在職証明書、住民税の課税(所得)証明書・納税証明書などで、職業と収入を証明します。収入が少ない場合は、預金残高証明書などで補うことを検討します。税金の未納があると、審査で不利になることがあります。
短期滞在からの変更は原則できません
「まず短期滞在で来日して、日本で在留資格を変更すればよい」と考える方もいますが、短期滞在からの変更は、やむを得ない特別の事情がなければ許可されません。在留中に在留資格認定証明書が交付されたことだけでは、この特別な事情に当たらないとされています。原則として、海外から在留資格認定証明書を使って入国する流れで準備しましょう。
必要書類と当事務所の料金
家族滞在の必要書類は【家族滞在】必要書類一覧で解説しています。当事務所の報酬額は家族滞在の料金、日本人の配偶者等の料金、料金一覧をご覧ください。
ご相談は行政書士うえすぎ事務所へ
行政書士うえすぎ事務所(東京都羽村市・JR小作駅徒歩4分)では、在留資格の申請について初回60分無料でご相談をお受けしています。来所・お電話・オンライン(全国対応)でご相談いただけます。日本語・英語で対応いたします。
お問い合わせはお電話(042-508-3411)、LINE、お問い合わせフォームからどうぞ。
※この記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。個別の事情により必要な書類や審査のポイントは異なります。最新の情報は出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」でご確認ください。
