永住許可申請の必要書類は、申請する方が今どの在留資格で在留しているかによって変わります。特に、住民税の証明書を何年分出すか、年金や健康保険の記録をどう用意するかは、区分ごとに違いがあります。この記事では、出入国在留管理庁の公式ページ(2026年10月時点)をもとに、区分別の必要書類を整理します。
申請人の区分と案内ページ
出入国在留管理庁は、申請人の区分ごとに必要書類のページを分けています。
| 区分 | 主な対象者 | 公式ページ |
|---|---|---|
| 区分1 | 日本人・永住者・特別永住者の配偶者、または実子 | 永住許可申請1 |
| 区分2 | 在留資格「定住者」の方 | 永住許可申請2 |
| 区分3 | 就労系の在留資格・「家族滞在」の方 | 永住許可申請3 |
| 区分4 | 高度人材外国人(ポイント70点以上・80点以上) | 永住許可申請4 |
| 区分5 | 特別高度人材 | 永住許可申請5 |
在留資格「永住者の配偶者等」の方は、区分1(永住者の配偶者・実子)の書類を確認します。また、申請前に区分ごとの「セルフチェックシート」で要件を確認するよう案内されています。チェックで「いいえ」がある場合は不許可になる可能性が高くなりますが、すべて「はい」でも許可が約束されるわけではありません。
区分ごとの主な違い
まず、区分によって違いが大きいポイントを表にまとめます。
| 書類 | 就労系・家族滞在 | 定住者 | 日本人・永住者の配偶者 | 日本人・永住者の実子 |
|---|---|---|---|---|
| 理由書 | 必要 | 必要 | 記載なし | 記載なし |
| 身分関係の資料 | 家族滞在の方のみ | 必要 | 必要 | 必要 |
| 住民税の証明 | 直近5年分 | 直近5年分 | 直近3年分 | 直近1年分 |
| 年金・医療保険の記録 | 過去2年間 | 過去2年間 | 過去2年間 | 過去1年間 |
| 親族一覧表 | 記載なし | 記載なし | 必要 | 記載なし |
高度人材(80点以上で「高度専門職」として1年以上在留している方など)は、住民税・年金・医療保険の対象期間が1年となるなど、区分4のページで別に定められています。
全区分に共通する書類
1. 申請書・写真
- 永住許可申請書 1通(出入国在留管理庁のホームページからPDF・Excelで入手できます。記載例もあります)
- 写真 1葉(縦4cm×横3cm。規格を満たすもの)。在留カードの交付時に1歳未満の方は不要です。
2. 住民票
- 申請人を含む世帯全員分の住民票 1通。マイナンバー(個人番号)以外は省略しないで取得します。
3. 職業を証明する資料(申請人または扶養者のもの)
- 会社等に勤務している方:在職証明書 1通
- 自営業等の方:確定申告書控えの写し 1通、営業許可書の写し(ある場合)。自営業の方はご自身で職業を立証する必要があります。
- その他の方:職業に関する説明書(書式自由)と立証資料。申請人と配偶者がともに無職の場合も、その旨を説明書に書いて提出します。
4. 所得・納税状況を証明する資料(申請人または扶養者のもの)
- 住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書(区分ごとの年数分)。1枚に総所得と納税状況の両方が記載されていれば、どちらか一方で構いません。
- 住民税を期限内に納めたことがわかる資料(通帳の写し、領収証書など)。全期間が給与天引き(特別徴収)の場合は不要です。
- 国税の納税証明書(その3):源泉所得税及び復興特別所得税、申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税、相続税、贈与税の5税目。住所地を管轄する税務署で取得し、期間の指定は不要です。
- 預貯金通帳の写しなど、所得を証明するもの(適宜)
Web通帳の画面も使えますが、Excelなど加工できる形式は不可で、加工できない形式で印刷したものに限られます。
5. 公的年金・公的医療保険の納付状況(申請人または扶養者のもの)
公的年金は、年金事務所で取得する「被保険者記録照会回答票」「被保険者記録照会(納付Ⅰ・Ⅱ)」のほか、次のいずれかでも提出できます。
- 全期間の記録が載った「ねんきん定期便」(封書のもの。ハガキ形式は不可。全期間分の交付申請には約2か月かかります)
- 「ねんきんネット」の「各月の年金記録」の印刷画面(国民年金の期間がある場合は「国民年金の年金記録(各月の納付状況)」も)
- 国民年金保険料領収証書の写し(国民年金に加入していた期間がある場合。提出できないときは理由書)
公的医療保険は、加入している保険に応じて次のものを提出します。
- 世帯全員分の健康保険被保険者証または国民健康保険被保険者証の写し
- 国民健康保険料(税)納付証明書(対象期間中に国民健康保険に加入していた場合)
- 国民健康保険料(税)領収証書の写し(提出できないときは理由書)
- マイナ保険証の方は、資格取得年月日が確認できる画面の写し(3か月以内のもの)、マイナ保険証がない方は「資格確認証」の写し
保険者番号や被保険者記号・番号などは、黒塗りなどで見えないようにして提出します。
また、申請時に社会保険の適用事業所の事業主である方は、事業主である期間の健康保険・厚生年金保険料の領収証書の写し、または日本年金機構の「社会保険料納入証明書」などを追加で提出します。
6. パスポート・在留カード(提示)
- パスポートまたは在留資格証明書を提示します(提示できない場合は理由書)。
- 在留カードを提示します。資格外活動許可書をお持ちの方はあわせて提示します。
7. 身元保証に関する資料
- 身元保証書 1通(日本語版・英語版の様式があります)
- 身元保証人の身分事項を明らかにする書類(運転免許証の写しなど)
身元保証人は、原則として日本人、永住者または特別永住者です。配偶者の方の場合は、通常、配偶者が身元保証人になります。
8. 了解書
- 了解書 1通。2021年10月1日以降の申請で必要です。タガログ語、ベトナム語、英語など多くの言語の様式があります。
区分ごとに追加・変わる書類
就労系の在留資格・家族滞在の方(区分3)
- 理由書 1通(永住許可を必要とする理由を自由形式で記載。日本語以外で書く場合は翻訳文が必要)
- 申請人が「家族滞在」の場合は、身分関係を証明する資料(戸籍謄本、出生証明書、婚姻証明書、認知届の記載事項証明書など)
- 住民税は直近5年分、年金・医療保険は過去2年間
- 我が国への貢献に関する資料(表彰状、推薦状など。ある場合のみ)
日本人・永住者・特別永住者の配偶者(区分1)
- 日本人の配偶者:配偶者の戸籍謄本(全部事項証明書) と、申請人の国の機関が発行した結婚証明書
- 永住者・特別永住者の配偶者:配偶者との婚姻証明書など
- 住民税は直近3年分、年金・医療保険は過去2年間
- 親族一覧表
日本人・永住者・特別永住者の実子(区分1)
- 日本人の実子:日本人親の戸籍謄本(特別養子を含みます)
- 永住者・特別永住者の実子:出生証明書など
- 住民税、年金・医療保険はいずれも直近1年分
定住者の方(区分2)
- 理由書 1通
- 身分関係を証明する資料(戸籍謄本、出生証明書、婚姻証明書など)
- 住民税は直近5年分、年金・医療保険は過去2年間
高度人材外国人(区分4・5)
- 理由書、ポイント計算表(または高度専門職ポイント計算結果通知書の写し)と、ポイントを証明する資料
- 所得・納税、年金・医療保険の対象期間は、80点以上か70点以上か、今の在留資格が何かによって異なります。必ず該当する区分のページを確認してください。
書類を集めるときの注意点
- 日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを提出します。
- 外国語の書類には日本語訳を付けます。
- 提出した書類は原則として返却されません。原本の返却を希望する場合は、申請時に申し出ます。
- 住民税の証明書が転居などで5年分そろわない場合は、発行される最長の期間分を提出し、必要に応じて管轄の地方出入国在留管理官署に相談します。
- 審査の途中で、ここにない資料の提出を求められることがあります。書類が足りないと審査が大幅に遅れることがあります。
新しいガイドラインで書類が変わる可能性
2026年10月1日に「永住許可に関するガイドライン」が改定され、原則として2027年4月1日以降の申請から新しい基準が適用されます。新しい基準では、世帯年収の水準、将来の年金の受給見込みや資産、日本語能力、「生活・就労ガイドブック」の内容の理解などが考慮されます。
この記事で紹介した書類は2026年10月時点の公式ページの内容です。新しい基準の適用に合わせて、日本語能力を示す資料や資産・年金に関する資料など、必要書類が追加・変更される可能性があります。申請の前に、必ず最新の公式ページを確認してください。要件については【永住許可】要件をわかりやすく解説で解説しています。
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※この記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。個別の事情により必要な書類や審査のポイントは異なります。最新の情報は出入国在留管理庁「永住許可申請」でご確認ください。
